
愛知教育大学で子どもたちに美術の魅力を伝えられる人になるために学んでいた古屋ゆずさん
大学3年の後半にアトリエカラフルのスタッフになり、それからアトリエカラフルの先生になるために全力で子どもたちと向き合ってきました。
この春、大学を卒業してアトリエカラフルに入社します。
アトリエカラフルでのこれまでとこれからについて語ってもらいました。
〇アトリエカラフルスタッフとして経験したことは?
私は、アトリエカラフルスタッフとして約1年間ともちゃん先生のサポートをさせていただきました。
1年間を通して、多くの経験をさせていただきましたが、中でも、子どもたち1人1人の自主性や積極性を引き出す工夫を学ぶことができたと思います。
例えば、レッスン内でのともちゃん先生の問いかけです。「今回は絵の具ではなくて、どうして色鉛筆を使うと思う?」といったように、先生はレッスン内で子どもたちに多くの問いかけをします。問いかけがあると、子どもたちはそれぞれじっくり考え、「細かいところまで塗りやすいから!」「優しい色合いになるから!」と発表し、様々な意見がでてきました。
実は、この「問いかけ」で、ともちゃん先生が子どもたちに期待していることは、1つの正解を出すことではありません。子どもたちの考える力や想像する力を引き出すところに重きを置いているのだと思います。
この質問をした際も、ともちゃん先生の「問いかけ」に対して考える時間があったことで、発表の時には子どもたちからたくさんの意見が出てきました。また、正解が1つとは限らないことを発表前に伝えているため、子どもたちも自信を持って自分の意見を発表してくれます。
多くの意見が挙がることは、子どもたち自身にとっても、新たな視野を広げられるきっかけになります。そして、自分の意見に自信を持つようになることは、生徒の自主性を引き出すことにもつながると思います。自分も、そんなともちゃん先生を見て学び、初めから答えを言わず、子どもたちに「問いかける」ことを心がけていきたいとこの経験を通して学びました。
また、レッスンの内容にも自主性や積極性を引き出す工夫があると思います。ともちゃん先生のレッスンを見ていくと、普段はなかなか体験できないような教材をたくさん取り入れています。例えば、植木鉢のデザインや体の形を用紙に型取る内容、メディウムという特殊な性質を利用したポーリングアートなど、学校の図画工作の授業では、なかなか体験できないような面白いレッスンがたくさんあります。なので、子どもたちは、授業前によく「今日は何をやるの?」「何をつくるの?」と目を輝かせて聞いてきます。
子どもたちが毎回レッスンを楽しみにし、「やりたい!」と思わせる自主性を引き出している背景には、先生のワクワクするレッスンの内容が関係していました。子どもたちの興味・関心を引き付ける工夫は、子どもと触れ合う場で働く上で、とても重要なことであるため、私もこの経験で学んだことを今後、実践できるようになっていきたいと思いました。
〇私にとっての「アトリエカラフル」とは?
私にとって「アトリエカラフル」とは、「創造することの楽しさを感じられる場所」です。
私自身、アトリエカラフルに通う子供たちのように、幼少期から絵を描くことや工作することが大好きでした。将来は、子どもたちに美術の魅力を伝えられる人になりたい!高校3年生の時にそう思うようになり、
大学へ進学する際も、自身の抱いた夢を実現させる環境へ行くため美術科へ進学しました。
進学後、多面的な美術知識を学ぶことや実習を通して子どもたちと関わる中で、次第に美術(図画工作)の分野を専門的に教える「アートスクールの先生」というお仕事に興味を持つようになりました。
そろそろ進路先を考えなければ、と悩み、探し続けていたところ、アトリエカラフルのホームページを発見し、子どもたちがのびのびとレッスンを楽しむ様子に惹かれ、行ってみることに。
実際にスクールに行ってみると、レッスンを受けている子どもたち全員が主体的に想像力を膨らませながら楽しそうに作品を作り上げようとする姿がありました。「重ねて貼ったら動物の形になりそう!」「3つの色を混ぜてみたらどうなるのかな?」など、子どもたちから出る言葉には、どれも新たな発見を楽しむようなワクワクするものばかりでした。そして、みんなが笑顔で楽しむ教室は、私にとってすごく魅力的な環境でした。
実は、私が「アートスクールの先生」という仕事をしたいと考えるようになった理由の1つには、子どもたちに成績や評価などを気にすることなく、のびのびと表現すること、創り出すことの楽しさを感じてもらいたいという思いがありました。なので、アトリエカラフルで、ともちゃん先生のレッスンを楽しむ子ども達の姿を見た時、私がやりたかったことはこれだ!と思い、ここで働きたいと心から思いました。
アトリエカラフルは私にとって、ともちゃん先生と子どもたちから「創造することの楽しさ」を改めて教えてもらった場所です!
〇アトリエカラフルの子どもたちに向けての応援メッセージ!
みんなが楽しんでレッスンに取り組む姿は、いつも輝いて見えます!「自分らしさ」のある作品、いつもとは違った「チャレンジ」を取り入れた作品など、1つの作品に対していろんな思いを込めて創り出したものはきっと、自分の宝物になります。これからも、みんながどんな作品を作るのか楽しみにしています。
4月からもよろしくお願いします!
ゆずちゃん先生の卒業制作作品
愛知教育大学 卒業制作展にて 2023.2.10