絵画クラスでは描きあげた絵の講評会をします。
みんなで、並んで、一人一人の絵を観ます。
絵をみたとき、どんな言葉がでますか?絵をみたとき「上手い」というその一言のみが出て、その後にもし続かないのであれば、それはもったいないなと思うのです。
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絵にはそのひと筆ひと筆に描き手の思いがあります。
そのひと筆は、どの筆を選ぶのか、どんな量の絵の具がのっているのか、溶く水の量はどうか、どんなタッチの塗り方にするのか。。
選択し、集中して塗っていくことの連続で絵はしだいに出来上がっていきます。
1枚の絵の中にも、壁の塗り方、空の塗り方、草の塗り方と、その選択は違っています。
何故違ってくるのかと言えば、自分は何をどう表現したいのか、そのひと筆ひと筆に心を寄り添わせているからです。
部屋に差し込む光の表現がしたい。
草が生えている雰囲気を出したい。
木々がみずみずしく豊かに生い茂げる様子を描きたい。
宇宙の空気感を表現したい。
どんな気持ちで、どんな夢をのせて、どう表現したいのか、自分の気持ちにしっかりと耳を澄ませて描いていきます。
技術だけで描けるものならば、いつか人はもう筆を持たなくなるでしょう。
きっと、AIが上手な絵を沢山描いてくれます。
けれど人間だからこそ、その思いを筆で伝えられる喜びがあり、それを受け止める喜びがあります。
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アトリエカラフルに通う生徒さんたちに、講評会の前に伝えています。
上手いかどうかだけで、絵を観るようになっては、もったいないし、つまらないよ。と。
沢山心の目で感じようねと。
いつも同じクラスにいる仲間の、感性、センス、技術を、しっかり心の目で受け止めましょう。
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