韓国の現代アートを体感する旅
なぜ韓国!?というと、韓国は現代アートを国家戦略の一部として大きく推しているからです。K-Popや韓流ドラマのように韓国の現代アートを位置付けていて、「文化国家」としての国際的な地位を高めていくことが目的となっているからです。この流れを体感するために韓国に来ました。
まずは
現代美術の巨匠ジャン・ミシェル・バスキアからです。
「ジャン・ミシェル・バスキア:過去と未来をつなぐ象徴的記号たち」東大門デザインプラザ(DDP)


そういえば東京でバンクシーを見たときにバスキアの作品もありましたね

バスキアの作品は、ユニクロのTシャツにも使われていたりして、意外と身近な存在ですが、こうしてゆっくりと多くの作品を観るのは多分初めてです。断片的な文字や絵が、絵を構成していて、とても彩り豊かでリズミカル。彼の脳内を覗き観るような、、でもそこには社会的、政治的な問題がちゃんと浮かび上がって来ていて、観ているこちらをノックする。
若くして亡くなってしまっているので、常に絵を描き続けていた多作の画家とはいえども、即興的に描いた絵は、綿密に構成されて描かれたような重厚感が、想像していたよりずっとなくて、そのことが私にはとても印象的でした。
才能溢れる若い画家の、抱えた物の重みを感じる独り言を、一見耳障りのいいリズムで、ずっと耳元で聞いているような、少し寂しくて、頑張ってくれと思ってしまうような気持ちとなりました。
憧れたウォーホルと共に絵の制作もし、彼が亡くなった翌年に急性薬物中毒で亡くなってしまったバスキア。
輝いていたその時の鮮烈な感性が作品からは感じられました。


